シャッタースピード

 

某所でシャッタースピードのことが話題になったので解説。

シャッターの役割はフィルムに当る光量の調節なのですが、写真表現にも大きく関わって来ます。また手ぶれの防止にも関わって来ますね。

この辺り、ISO感度、絞りなども絡んできますので、CAPA、月刊カメラマン、指南本などを立ち読みしてください (笑)

 

さて、ドール撮影時のシャッタースピードの何が重要かと言えば!!

露出(シャッター、絞り、ISO感度などを調整してフィルムに当てる光の量を決める)を除いては、あまり思い当たらない。。(笑)

次は手ブレ防止、焦点距離分の一がブレない基準といわれています。50ミリレンズなら50分の一以上のスピードで撮りなさいって目安です。

表現として使う時は、画面内に動くものを取り入れたい場合です。(滝、観覧車、車、人、星、風、ブランコに乗せて流し撮り、意図的な手ブレとか)
なお、シャッタースピードによって絞りが変化(ボケ具合が変わる)することを計算にいれといてください。

 

 

 


 

<シャッタースピードによる表現>

キヤノンEOS5QD・DNP100
キヤノンEF85ミリ F1.8 USM
自然光 + 銀レフ 黒レフで逆光のハレ切り
NDフィルターで3絞り分減光 三脚使用

上から 1/30秒 1/15秒 1/6秒

とめるには 1/1000秒以上が必要です。自分は柔らかい雰囲気を出したかったので、流してます。 1/125秒とかだと中途半端になってしまいます。

昼間に遅いシャッターを切るには、低感度のフィルム、NDフィルター、絞り込む。の方法があります。もちろん三脚は必須です。

この時は止める写真は撮っていませんが、止めるときには上記の装備がなくても手軽に出来ます。

 

 

1/30秒
1/15秒
1/6秒

 

 

上の作例は水の流れです。(ここには載せていませんが)水は同じように流れないので、同じシャッタースピードで撮っても仕上がりの画が違って来ます。同じシャッタースピードで3枚は抑えたいところ。さらに3パターン・スピード変えて撮ると安心。合計9枚撮影することになります。

この作例にとらわれないでくださいね。水のスピード・量は、現場により違いますから。

※デジカメもビューで細部の確認がしきれないので、数枚を撮っておくと安全です。

 

 

 

<作例その2>

キヤノンEOS5QD・DNP100
キヤノンEF28ミリ F1.8 USM
クリップオンストロボ -2EV コンビニ袋でディフューズ

上から 1/30秒 1/3秒

 

広角レンズによる流し撮り。被写体との距離30cmくらい。
タオルとミチルを両面テープで固定。アシスタントに動かして貰いました。下のは背景に人工芝を多めに入れてます。

作例1の噴水写真との違いは、ミチルをストロボで止めながら背景は流している点です。このテクニックはストロボが飛ぶ範囲に限られます。注意点は、ストロボを後幕シンクロさせること(露光が終わる瞬間に発光させる設定にする)

流し撮り全般に言えることですが、レンズの焦点距離、被写体との距離、被写体のスピードにより最適なスピードがあります。かなりのデータ蓄積と慣れが必要かと。

 

 

30分の1
3分の1

30分の一くらいスローだと、同じシャッタースピードでもちょっとしたカメラの振り方で、まったく違う画になってしまいます。
もちろん止める写し方もあります。どちらが正しいとはいえませんが、ミチルの日常風景は優しさを出したいので、流すことが多いです。逆に戦闘場面を想定する時は、瞬間を止めるような方が良いような気がします。すべてはオーナーの持つイメージをどう具現化するのか。により、画が決まります。

えー、ここで一つ自慢していいすか?  ドールを流し撮りしたバカは俺が初です。たぶん (爆)

 

 

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